2026年4月、国内ではしかの感染者が230人を超え、新型コロナ以降で最多のペースで拡大していると報道されています。特に10代から20代の若年層を中心に感染が広がっており、保健当局が警戒を強めています。
はしか(麻疹)は非常に感染力が強く、空気感染する病気です。免疫を持たない人が感染者と同じ空間にいた場合、ほぼ確実に感染すると言われています。重症化すると肺炎や脳炎を引き起こし、命に関わることもある深刻な疾患です。
今回の感染拡大の背景には、ワクチン接種率の低下があると考えられています。新型コロナの流行により定期接種を控える家庭が増えたことや、ワクチンへの不安から接種を見送るケースが増加しました。その結果、免疫を持たない若年層が増えてしまったのです。
はしかは「予防できる病気」であることを忘れてはいけません。MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)を2回接種することで、95%以上の人が十分な免疫を獲得できます。自分の接種歴を母子手帳で確認し、不明な場合は医療機関で抗体検査を受けることが重要です。
個人の予防だけでなく、社会全体での「集団免疫」の維持も大切です。多くの人がワクチンを接種することで、免疫を持てない乳児や病気療養中の人々も守ることができます。一人ひとりの接種が、コミュニティ全体の安全につながるのです。
医療現場では、はしか患者の急増により対応に追われています。感染症指定医療機関では隔離病床の確保が課題となり、通常診療にも影響が出始めています。医療崩壊を防ぐためにも、予防可能な感染症は事前にワクチンで防ぐことが求められます。
今回の事態は、感染症対策の基本を見直す機会でもあります。正確な情報に基づいてワクチン接種を検討し、自分と周囲の人々の健康を守る行動を取りましょう。はしかは過去の病気ではなく、今も注意が必要な現代の脅威なのです。